ジャックスは、1960年代後半に一年間ほど活動した日本のロックバンドです。
今から半世紀前の時代は 「グループ・サウンズ」 と 「フォークソング」 の全盛期であり、
彼らの音楽は一部のコアなファンを除き若者たちに受け入れられる事はなかったのである。
そんな彼らはたった2枚のアルバムを残して解散してしまった いわば幻のバンドである。
ところが1970年台になると彼らの音楽は再評価され、様々なミュージシャンに影響を与えて行く。
今では日本のロック音楽の先駆者として高い評価を受けるに至ったのである。
今聴いても新鮮に感じられるまさに時代を超越した新しさが彼らの音楽にはあったのだ。
ジャックスの特徴は、若者の心の内側に潜む悩みや葛藤を、時には前衛的な言葉で表現する歌詞と
ボーカルである早川義夫の情念的な歌唱、ドラムス木田高介のジャズを指向した音作りにある。
水橋春夫のギターも素晴らしく、二十歳そこそこの若者たちが作った音楽とは思えない完成度である。
加えて録音の良さも特筆モノで、当時の録音エンジニアさん とてもイイ仕事してますよ。
山崎ハコ や 浅川マキ が好きならきっとハマリます (爆)
また、悩める時代の今の若者にこそぜひ聴いて欲しい! そんな音楽なのである。
こちらが解散後に発売されたセカンドアルバムである。
レコーディング中に解散してしまったため、アルバム一枚を埋める量の音源が無く、
ファーストの没テイクやそれ以前の音源などを流用して、何とかアルバムの体裁を繕ったという。
メンバー以外が参加した音源もあって 「ジャックス・スーパー・セッション」 と記載している。
ちなみにギターの水橋春夫はジャックス解散後、キングレコード、後にポリスターのA&Rとなり
横浜銀蝿、山瀬まみ、Winkらを担当した。
Winkのアルバムにはジャックス時代に彼が作詞作曲した 「時計をとめて」 を収録している。