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夜つぐみの鳴くところで

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フォープレイのギタリストたち

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フォープレイはギタリストの在籍に合わせて3つの時代に分けられる。
  リー・リトナー    ( 1990 - 1997 )
  ラリー・カールトン ( 1998 - 2010 )
  チャック・ローブ   ( 2010 - 2017.7.31没 )

ギタリスト交代の理由は仕事が忙し過ぎて暇がないから、べつに喧嘩別れした訳ではない。
リズム隊の3人は変わらないので、どうしてもこのギタリストの話題になってしまうんです。
まあみんなジャズ畑のギタリストと言う点では、それほど大きな違いはないのですが、
それぞれの個性や嗜好を踏まえて聴いてみたいと思うんです。

前回のリー・リトナー期は、まだバンド全体が若く音楽的にも成長期であった。
スムーズジャズと言う呼び名すら定着する前で、様々な工夫を凝らしてフュージョンとの
違いを押し出しており、軽やかながらもジャジーで洗練されている。
ジャズ・ギターの貴公子と呼ばれたリトナーにふさわしい音楽であった。

続くラリー・カールトン期はバンド自体が安定して落ちついて来た感がある。
決してマンネリと言う訳ではないのだが、そんな中で頑張っているラリーの印象が強く、
時折彼好みのブルース色を押し出した熱いソロを展開してギターの冴えを見せた。

Fourplay - X (2006)



そして最後のチャック・ローブ期に入ります。
ラリーの後釜がチャック・ローブと知った時、正直意外な人選だと思った。
相当なギター好きでもない限り 「チャック・ローブって誰?」 みたいな
リー、ラリーに比べると明らかに小物感があるのは否めなかった。
チャックの音色フレーズはチョット聞きではリー・リトナーを思わせるものの、
ジャズフィーリングが薄いと言うか、あんまりジャズしてないんじゃないと感じる(笑)
でもこれがかえって自然にバンドに溶け込んじゃうんだから面白い。
強烈な印象を残す様なソロはないけど、バッキングに回った時にさりげない主張を
入れてくる、これが何とも粋で通好み、彼のセンスのなせる技だと思うのです。

Fourplay - Esprit De Four  (2012) から



それでは結成25周年を記念して ラリー&リー を迎えた歴代ギタリスト共演のアルバムをどうぞ。
それぞれの主張を繰り出すラリー&リー 、その後ろでさりげないフレーズを弾くチャック。
お互いの揺るぎない信頼が醸し出す何とも言えない独特の雰囲気!
まさにタイトル通リ いぶし銀 の演奏なんですよね。

Fourplay - Silver  (2015)



2013年の東京です。
まずネーサン・イーストがハーヴィー・メイソンを紹介、
でメイソンがボブ・ジェームス、ボブがチャック・ローブを紹介。
チャックがネーザンを紹介って、そういうことじゃなくて、ライブかっこいいです。
さすがのフォープレイ もう見入っちゃいますよ。
ハーヴィーのキレっキレのドラムス。
ネーザンのベースに鼓舞されるも、チャックのギターはどこまでもジェントルです。
ボブはYAMAHAの音色が好きなんだそうですよ。
後半のフルオーケストラとの共演の素敵なこと、まさに彼らの面目躍如ですね。
それにしてもDVD映像しかないのが残念! でもまあ音は良しなんで。

Fourplay Live in Tokyo 2013



ついでと言ったらなんですが、ラリーとリーの共演アルバムです。
良きライバルであり無二の親友でもある二人、それぞれのルーツが音色に現れていますね。

Larry and Lee  (1995)



これが チャック・ローブが参加した最後のアルバムかも。
1955年にニューヨーク州サフロンで生まれる。
11歳でギターを始め、16歳で本格的なジャズ演奏に目覚める。
バークリー音楽院に通い、パット・メセニーやジム・ホールからレッスンを受けるも
勉強に行き詰まり2年後には退学してニューヨークに戻る。
そんな生粋のニューヨーカーであるチャック、ジャズ、ファンク、ソウル、全然染まらないです。

Jeff Lorber、Chuck Loeb 、Everette Harp - Jazz Funk Soul  (2016)


by Bluenotejoy | 2018-11-06 17:00 | 音楽