昨夜テレビを見ていたら紹介されていたので改めて見に来ました。
テレビ東京 美の巨人たち
立原道造 「ヒアシンスハウス」 ×内田有紀 でした。
再放送は BSテレ東 2024年2月3日(土) 23時30分~24時00分です。
立原道造(1914-1939)は叙情的な詩人として知らており、
24歳の若さで世を去ったが、たくさんの詩を残し多くの人に愛されてきた。
だが立原が職業として目指したのは建築家であった。
しかも東京帝国大学の建築科に入り最優秀の賞を取っていた。
立原の1年下には、丹下健三、大江宏、浜口隆一という戦後大活躍する建築家たちがいたが、
彼らにとって立原は常にあこがれの的であった。
その立原が夢に見た自身のための独居住宅がこの ヒアシンスハウス である。
立原は身体が弱く卒業後に建築事務所へ入ったが翌年には結核のため24歳で亡くなってしまった。
自分の小さな小屋を持ちたいという気持ちは強く、何度もスケッチを繰り返し50枚にも達したという。
その敷地として別所沼を想定していたが、そんな彼の強い想いは没後60年にしてかなうのである。
没後60年目にさいたま市が政令指定都市になり、別所沼公園が県からさいたま市に移管されたことで
ぜひともヒアシンスハウスを作ろうという機運が高まり、全国から寄付を募り実現したのである。
デスクと椅子は立原のスケッチどうりに再現されている。
立原はここに座って一日中詩の構想を練っていたかったのだろうと思う。
立原の時代にはこの別所沼のあたりに多くの芸術家が住んでおり、
ちょっとした芸術家村を形成していたという。
もし彼が生きていたらどんな建築家になっていただろう、と思いを馳せる。